はだしのゲン(10)

原爆症で床についていた、隆太たちの父親代わり・平山は、元たちが作った自分の本を一目見て息を引き取った。
しかし元たちはその本を作ったことで、アメリカ軍政部に連行されてしまった。
元たちは、原爆のことを書いたり本にしたりすることは、アメリカ軍の許可が必要なのだと聞かされ、隣の部屋には拷問された男がいた。
中学生になった元。
クラスメートの相原が死にたがっていることが気になっていた。
彼は原爆で家族を失い、自身も白血病で余命いくばくもなく、死の恐怖と苦しみから逃れようともがいていたのだと知る。
そして彼が野球に興味をもっていることに気がついた元は、生きる希望をもってほしいとある作戦をたてた。
盲腸を患った夏江だったが、術後経過はよくなかった。
原爆の放射能を浴びた夏江の身体は、白血球が少なくなり、手術の後の傷口が何日たってもふさがらないのだ。
自分はもう死ぬのだと、夏江は最後の力をふりしぼって自分が入る骨壷を作りはじめる。
元は知り合った絵描きに「芸術に国境はない」と教えられた。
そうはいっても理想ばかりではめしは食えない…悩みながら街を歩いていると、看板屋が目に入った。
看板屋に就職すれば収入がありさらに絵の勉強もできる。
しかし元は、そこで働いていた黒崎とけんかをして、今日中に完成させなければならない描きかけの看板を破いてしまう。
元が働く看板屋の社長は、戦争を懐かしむ軍国主義者だった。
嫌気がさした元は看板屋を止めてしまうが、意外なところで再会する。
彼は、元が初めて好意を持った少女・光子の父親だったのだ。
光子と親しくなった元だったが、光子もまた原爆の後遺症によってその短い命を終えようとしていた。
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